長年にわたり、宇宙の暗闇に潜む恐怖を描き続けてきた『エイリアン』シリーズ 。
その新たなチャプターとして、Disney+(ディズニープラス)で配信が始まった『エイリアン:アース』は、批評家とファンの間で賛否両論を巻き起こしています。
果たして本作は、Disney+(ディズニープラス)に加入してまで観る価値があるのでしょうか?
この記事では、配信されたばかりの第1話と第2話に対する批評家と海外ユーザーの生の声から、その魅力と課題を深く掘り下げていきます。(※2025年8月19日時点)
批評家の意見:新しいチャレンジと高いクオリティを評価
RottenTomatoesによると、多くの批評家は、『エイリアン:アース』がシリーズに新たな方向性を与えようとする大胆な試みであることを高く評価しています。
これまでの『エイリアン』は、得体の知れない恐怖が中心のホラー映画でしたが、本作は人工知能や社会問題を深く掘り下げるSFドラマへと見事に変わったと評されています。
映像と制作の質
アクションと映像は最高レベルで、特殊効果も最新のCGと昔ながらの実写をうまく組み合わせています。
「制作費がたっぷりかかっていて、まるで映画のような映像」という点は、ユーザーからも好評です。
ストーリー
最初から引き込まれるストーリーで、昔の『エイリアン』にあった「大企業への不信感」を、新しい形でうまく再現しています。
エイリアンの恐怖を、「人間が引き起こすおろかさ」という大きなテーマに絡めているという声もあります。
斬新さ
これまでの『エイリアン』へのオマージュも、わざとらしくなく、愛を感じるものです。
中には、「ジェームズ・キャメロン監督の『エイリアン2』以来、最高のバージョンだ」「『プロメテウス』や『コヴェナント』に並ぶ傑作だ」とまで言う人もいます。
『エイリアン』らしさの薄さ
「いろんな作品のいいところを取り入れた結果、逆に『エイリアン』らしさが薄れてしまったかもしれない」という声もあります。
エイリアンの怖さ
エイリアンが「中に人が入っている着ぐるみ」に見えてしまい、その不気味さが少し物足りないと感じる批評家もいます。
海外ユーザーのレビュー:ファンは賛否両論、厳しい声も
IMDbのユーザーレビューでは、意見が大きく分かれていて、平均評価は低めです。特に昔からのファンからは、失望の声が多く上がっています。
肯定的な意見
- 映像と雰囲気
「制作費がしっかりかかっていて、映画のような映像」で、初代『エイリアン』の「不気味で緊迫した雰囲気」を思い出させると評判です。セットの細部へのこだわりも高く評価されています。
- 新しいアイデア
「このシリーズに新しい息吹を吹き込んだ」と評価する人もいて、これまでにないストーリーや新しいエイリアンの登場を歓迎しています。特に、「人間の心を持ったロボットに焦点を当てるアイデアは面白い」という意見もあります。
- 演技とキャスティング
キャストの演技は力強く、主役の女優は「子どものような純粋さと態度を表現する能力がずば抜けている」と評価され、リプリーと比べられることも。
>>関連記事:『エイリアン:アース』主役シドニー・チャンドラーの素顔に迫る|経歴・人柄・父カイルとの絆を徹底解説
否定的な意見
- ストーリーと脚本
「脚本、キャラクター選び、ストーリーの流れ、サスペンスの作り方、全部ひどい」という辛辣な意見もあります。また、「ストーリーに筋が通ってなくて、AIが書いたみたい」という厳しい声も聞かれます。
- キャラクター
大人っぽい体の子どもという設定が「バカバカしい」「イライラする」「気持ち悪い」と批判されており、キャラクター自体が「魅力的ではなく、すぐに忘れそう」だという声も聞かれます。
- ホラーの欠如
「サスペンスや緊張感、恐怖が全然ない」と指摘されています。血まみれのシーンは多いものの、エイリアンがただの「暴れん坊」に見えてしまい、「怖さが失われている」という批判もあります。
- ディズニーの影響
シリーズが「ティーン向け」や「子ども向け」に変わってしまったことへの批判が集中しており、「ファンを裏切った」とまで言われています。
私の感想
個人的な話になりますが、8月の『エイリアン:アース』の配信は本当に楽しみで、第1話の冒頭はドキドキが止まりませんでした。
まるでジェットコースターの巻き上げのように、心臓がバクバクするのを感じましたね(笑)
まず第一に驚いたのは、その制作費の規模です。
莫大な予算をかけていることがひしひしと伝わってきて、シリーズへの本気が感じられました。
私自身はシリーズの熱烈なファンではないですが、それでも第1作目を思わせるセットには鳥肌立ちました。
同時に、1979年の『エイリアン』が、いかにクオリティの高い世界観を再現した映画だったのか、改めて思い知らされました。
今回『エイリアン』シリーズ で初めて地球が舞台ということで、第3話以降の展開がどうなるのか、楽しみで仕方ありません。
ただ、個人的に残念に感じた点もあります。
私は『エイリアン』シリーズ に限らず、物資や仲間が限られた閉鎖空間での命がけの戦いが好きなんです。
絶望的な環境(状況)でヒリヒリしたり、仲間同士で疑心暗鬼になるような緊張感がたまらないのですが、現時点ではその要素が少し足りないように感じました。
その分、別要素で楽しませてもらえるのかなと期待はしているんですが。
そして、IMDbの海外視聴者の声にもあったように、エイリアンの「暴れん坊」感が強めでしたよね。
特にビル内での殺戮シーンは、これまでのエイリアンの不気味さとは少し違う気がします。
あの得体の知れない気配に、観てる側も息を潜めたくなるような怖さではなく、派手にスピーディーに人間を皆殺しにしちゃうフットワーク軽めな印象でした。
他は、シドニー・チャンドラーが演じるウェンディを始めとする、人間の意識を持つヒューマノイドロボットたちの活躍が、面白さに拍車をかけるのかどうかも注目しています。
彼らは見た目こそ成人ですが、中身は病気で長く生きられない子どもたちの意識なんですよね。
だから振る舞いや思考が子どもで、幼稚な言動が目立っていました。
この幼稚さが危機的状況でどう働くのか?
真剣に話を聞かなかったり、ゴネて思うように動かなかったり、時にとんでもない突拍子もないことをしでかすのかなと。
海外視聴者が言うように、私もイライラしちゃうかもしれません(笑)
とりあえず、まだ第1話と第2話ですからね。
最終話(第8話)まで、配信時間間違えずに、しっかり追いかけていこうと思っています!
勝手に16時配信やと思い込んで出遅れたー😵💫 https://t.co/6ZXFHbfYSG
— パー子@洋画・海ドラ・アニメ好き (@pchiku_pa_ko) August 13, 2025
X(旧Twitter)での反応
批評家や海外ユーザーの意見を見てきましたが、日本のファンはどのように感じているのでしょうか?
X(旧Twitter)で第1話、第2話を視聴した人たちの声をいくつかピックアップしてみました。
『エイリアン:アース』とりあえず2話までみた。
なんだろう、つまらなくは無いんだけど今ひとつ盛り上がらないな。この後盛り上がって来るのだろうか?
#エイリアンアース— ラスタひろし (@rastaman_h) August 17, 2025
#エイリアンアース
とりあえず2話まで鑑賞。去年公開された『ロムルス』とは違った路線でのリドスコエイリアンユニバース下の新たな一章。観たいのは『コヴェナント』の続きなんだけど…という思いはあるけど、今のところ面白い。特に第2話のパーティーからの地獄絵図は最高だった。 pic.twitter.com/95RfCIZcv0— ナーオー (@0312Naonao) August 18, 2025
最新話(2話)まで観たけど今回のゼノモーフ酸攻撃はなさそうだけど酸意外の戦闘能力は過去一やないかな? #エイリアンアース
— ちょもらんま1/2 (@chomoranma1_2) August 18, 2025
#エイリアンアース
1、2話ようやく見た
『エイリアン地球に』有りそうで無かった設定だけど、イロモノにはならずしっかり正統なエイリアン作品の印象
吹替え無いんですね
ゼノモーフ強すぎ
さて伏線がどう回収されるか— エクシア(D)ダイスケ@(群馬ハンニバル) PFP🕊️🌐 (@daisuke2246) August 18, 2025
ディズニーによるリブート「エイリアン:アース」第1話、結構面白かったです! 今回ディズニーらしく、ピーターパンがモチーフ。主人公は大人になれない代償に力を得たサイボーグ「ウェンディ」エイリアンの不死の力の奪い合いなど、結構テーマ性の高い作品になりそう #エイリアンアース pic.twitter.com/0cg3Iw6JbK
— バーチャル美少女ねむ/Nem⚡Economy in Metaverse 8/16まで回答受付中! (@nemchan_nel) August 19, 2025

Xでは日本人の熱心なファンの方のポストが多く、色々な視点から作品を知ることができますよ!ぜひ参考にしてみてくださいね。
こんな人におすすめ!
これまでのレビューを踏まえると、『エイリアン:アース』は特に以下のような人におすすめです。
- 「新しいエイリアン」が見たい人:シリーズのマンネリ化に飽きていて、従来のホラー要素に加え、深いSF的なテーマや新たな物語の可能性に触れてみたい人。
- 映画並みのクオリティを求める人:高い制作費と映画のような映像美、そして最新の特殊効果を求めている人。
- 『プロメテウス』や『ブレードランナー』が好きな人:宇宙ホラーよりも、人工知能、企業の暴政といった知的なSF的テーマに興味がある人。

逆に、「初代のような閉鎖空間での究極の恐怖」や、「エイリアンが何者か分からない不気味さ」を何よりも求める人には、少し期待外れになるかもしれません。
まとめ
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『エイリアン:アース』は、現時点では確かに賛否両論ある作品です。
しかし、私たちが本当に知りたいのは、この先の展開ですよね?
正直、私自身も期待と不安が入り混じっています。
それでも、この作品が高いクオリティで制作され、シリーズに新しい風を吹き込もうとしていることは間違いありません。
もしあなたが、従来のホラー要素に加えて、人工知能や社会問題といったSF的なテーマに興味があるなら、きっと楽しめるはずです。

まだ物語は始まったばかり。今後の展開で、この作品の本当の価値がどう見えてくるのか、期待しながら見続けるのも面白そうですね。
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