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【読書感想文】綿矢りさ「亜美ちゃんは美人」は女性ならではの共感ポイントがたくさん!

綿矢りさ「亜美ちゃんは美人」はどんな話し?面白いのかつまらないのか?どこで読める?

 

 

この記事では綿矢りさ「かわいそうだね?」に収録されていた、「亜美ちゃんは美人」を読んでの感想をまとめています。

 

想像しやすい描写や共感ポイントが多く、表題の「かわいそうだね?」よりも気に入っていたお話しです。

 

 

 

 

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どんな話し?

「亜美ちゃんは美人」については、特設サイトで下記のように紹介されています。

さかきちゃんは美人。でも、亜美ちゃんはもっと美人。高校時代に出会った二人。大学、社会人、と年を経ていくなかでさかきちゃんは常に複雑な思いで「自分より美人の親友」を見つめ続ける。そして亜美ちゃんが「初めて本気で人を好きになった」と連れてきた結婚相手は――。女性同士ならではの一筋縄ではいかない友情を描く。「かわいそうだね?」特設サイトより引用

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「かわいそうだね?」よりも好き!

綿矢りささんの「亜美ちゃんは美人」ですが、正直「かわいそうだね?」よりも断然好きです!

なぜなら、人物描写がリアルで「あるある!」と共感できる点が多かったからです。

ぐいぐい引き込まれて、あっという間に読了いたしました。

 

女の友情は複雑怪奇?衝撃のラストに釘付け!

物語は、タイトルにもある亜美ちゃんとさかきちゃんの二人を中心に展開します。

「女友達」という設定ですので、どうしても自分と重ねて読んでしまうんですよね。

私もさかきちゃんのような経験、あるあるです。

傷つきながらも、その場の空気を壊さないように笑顔で応えてしまう…。

これって、きっと私だけではないはずです。

 

でも、そのような薄っぺらい人間関係を続ける自虐行為は、本当に自分をすり減らすだけです。

周りは笑顔を求めるけど心は泣きっぱなし。

亜美ちゃんのような天真爛漫な子は、そのような心の叫びには気づきもしません。

世の中には本当にたくさんの「亜美」が存在します。

悪気なく人を傷つける鈍感さ、ポジティブすぎる思考回路。

こちらが遠回しに拒否しても、笑顔でスルー。

傷ついても、怒っても、自分が負けたと思われたくなくて、結局何も言えない。

そのような悪循環、経験ありますでしょうか?

 

物語前半は、ひたすら亜美ちゃんのアイドルっぷりと、さかきちゃんの複雑な心情が描かれます。

ドロドロの人間関係、期待しちゃうじゃないですか(笑)

でも、物語は予想外の方向へ。

まさかのラストに、ただただ唖然としてしまいました…。

「かわいそうだね?」よりも、登場人物の人物像がハッキリと浮かび上がってくるのも良かった点です。

ちょい役の男性陣もいい味を出しているんですよね。

 

特に、嫉妬と憧憬の眼差しを一身に受ける亜美ちゃんの変化は、どこか納得できるものでした。

勝手な想像ですが、この先幸せになるのは、きっと亜美ちゃんじゃなくて、さかきちゃんなんだろうなと思いました。

美貌は人を惹きつけるけど、同時に人を遠ざけることもある。

亜美ちゃんの周りにいたのは、彼女の美しさや話題性目当ての人ばかり。

心から繋がりたいと思える人は、きっといなかったのではないでしょうか。

華やかな世界にいるようで、実は孤独。

そのような亜美ちゃんの裏側を理解したさかきちゃん。

変わり者の友人、小池くんに言われた「残酷な展開」を望むのかどうか。

昔の友人には「本当は亜美ちゃんのことを良く思ってなかったんでしょ?」と言われ、自分の気持ちが分からなくなってしまうさかきちゃん。

二人の関係はどうなるのか?

さかきちゃんはどこへたどり着くのか?

そのような「?」を抱えたまま、物語は衝撃のラストへ!

 

これは、ぜひ実際に読んで味わっていただきたいです!

「ともだち」って、一体なんだろう?

いつも一緒にいる人?

滅多に会えなくても心が通じ合える人?

本音でぶつかり合える人?

 

「恋愛」と同じように、「ともだち」にも色んな形がある。

 

それにしても、24歳の亜美ちゃんとさかきちゃん、28歳や30歳の「かわいそうだね?」の登場人物たち。

綿矢さんのキャラ設定、本当に絶妙です!

私は断然、こちらの二人が好きだなと思いました。

 

 

 

 

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