第4話「愛こそはすべて」無邪気なのか、軽薄なのか?1枚のTシャツから事件を考える
Disney+(ディズニープラス)のドラマ『アマンダ ねじれた真実
』は、2007年にイタリアで起きた「アマンダ・ノックス事件」を基にした実話ミステリーです。
この記事では、第4話「愛こそはすべて」のネタバレ感想をお届けします。
色々触れるべきことはあると思うんですが、個人的に印象深かったアマンダのTシャツについてちょっと深掘りたいと思います。
このTシャツ絡みで調べてみて見えてきたことがあったので、その辺もご紹介していきます。
事件の概要を詳しく知りたい方は、「『アマンダ ねじれた真実』観る前に知るべき「アマンダ・ノックス事件」のすべて」も合わせてご覧ください。
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衝撃のTシャツ姿と、正直な感想
第4話ではアマンダとメレディス宅のトイレに、立派なウ●コを放置していたルディ・ガデが捕まりました。
男爵と呼ばれていた長身の黒人男性で、回想場面からはアマンダやメレディスに下心を持っていたことが分かります。
前科もあり怪しさ満点の彼が、アマンダたちの家へ忍び込んだのは確かですが、「トイレに入っている間に事件が起きた」という主張をしていました。
現場には「アマンダもパトリックもいなかった。警察は間違えている」と証言するも、何故だかそこはスルーされ、ジュリアーノ・ミニーニ検事はアマンダの自白(と言えるのか?)に固執。
捜査だけではなく、友人たちの証言も手の平返しされたような内容だったんですが、それ以上に私が引っかかったのがアマンダの服装でした。そこ?
驚いたことに、アマンダは裁判に「ALL YOU NEED IS LOVE(愛こそはすべて)」とデカデカとプリントされたTシャツを着用してきたんです。
報道陣に囲まれながら入廷した彼女の表情は笑顔。
「えっ!煽ってる?」と正直思ってしまいました。
ひとりのカメラマンが「サイコパス!こっち向いて」と叫んでいたり異様な光景です。
着席していた検事たちも傍聴席の人たちも唖然、困惑といった表情で、「あぁ…アマンダ何してんだよ」って、私のため息が出ちゃいました。
イメージが大切なのに、こんな調子じゃ悪い噂が覆るはずもありません。
この行動、「自分らしく」という弁護士の一言に触発されたんでしょうか。
実際のアマンダはどんな風だったのか、早速検索してみたところいくつか画像が出て来ました。
>>気になる方はコチラからどうぞ。
んーと、これは突っ込まれるかもしれません。
ドラマでグレース・ヴァン・パタンが着用していたTシャツよりも、インパクトのあるデザイン(字体や文字サイズ)で、確かにニッコリしています。
Tシャツは父からのプレゼントだった
まず、このTシャツは裁判用に用意されたわけではありません。
事件が起こる前、父カート・ノックスがアマンダにプレゼントしたものだそうです。
ビートルズ好きのアマンダは、手紙の終わりにもよく歌詞を引用していたほどで、彼女の個性そのものだったんですね。
アマンダがこのTシャツを着て法廷に現れたのは、第一審のバレンタインデー(2009年2月14日)で、そこも意識していてのチョイスだったのかもしれません。
当時の彼女は「12時間後には家に帰れる」と信じ込むほど、無罪を確信していたそうです。
法廷で笑顔を見せたり、屈託のない態度をとったりしたのは、「何も悪いことはしていない」という気持ちの表れとも取れますね。
しかし、この無邪気な行動が、後に大きな波紋を呼ぶことに…
アマンダ本人の主張と、無邪気さの代償
アマンダは裁判当時、このTシャツの着用がどのような影響を与えるか、十分に認識していなかったようです。
ただでさえ世間のイメージが悪いのに、周りの大人たちは誰もアドバイスしなかったのか?
でも、面会時に母親が十字架のネックレスをアマンダに渡した時、自分は無神論者でこんなのはすぐにバレる!と受け取りを拒否してたんですよね。
こういう発言からも、自分に正直で素直な子なんだろうなとも思った瞬間でした。
ドラマ内でも、アマンダの両親が弁護士に対して怒っている場面がありましたが、彼らもここまで注目を浴びる仕事は初めてだったようです。
アマンダの突拍子のない言動が、「まさか!」の連続だったのかもしれません。
アマンダは第一審当時、無罪判決を確信していて法廷で笑顔を見せたり、屈託のない態度をとったりしていました。
Tシャツの着用も、その当時の心境を素直に反映した行動だったのかもしれません。
裁判を振り返ったアマンダは、「風変わりで、おどけた人間であったことで、深く罰せられたと感じています」と語っています。
「不謹慎」と断罪したイタリア、「純粋」と擁護したアメリカ
アマンダ・ノックスが裁判で「All You Need Is Love」と書かれたTシャツを着た行動は、当時のイタリアとアメリカで全く異なる文脈で受け止められました。
結果的に、アマンダに不利に働いたとされています。
イタリア
殺人事件の裁判という厳粛な場で、明るいメッセージのTシャツを着て笑顔を見せるアマンダの姿は、イタリアの人々には「不謹慎」に映ったとされています。

日本でもこういった受け止め方をされるかもしれませんね。
「被害者のことを軽んじている」「事件の重大さをわかっていない」という批判が噴出し、彼女の態度は傲慢だと受け取られたようです。
メディアはこれを格好の材料にし、「冷酷な殺人者」というイメージをさらに強めていったと言われています。
「風変わりなアメリカの魔女」というレッテル貼りが、このTシャツによって決定づけられたとの指摘もありました。
アメリカ
一方、アメリカでは、彼女の行動はもっと寛容に受け止められていました。
カート・ノックスは、「このTシャツこそが、彼女の本当の性格を表している」と懸命に弁護しました。
「愛と平和を信じる、純粋でナイーブな女の子が、見知らぬ異国の司法制度に翻弄されている」という見方が強かったアメリカの世論にとって、このTシャツは彼女の無実を象徴するアイテムとして受け止められたようです。
アメリカで好印象だったワケはメディア戦略が要因?
イタリアとアメリカで、何故ここまで世論が違ったのか気になりませんか?
実は、アマンダ・ノックスに対するアメリカでの世論が好意的だった背景には、父親であるカート・ノックスが展開したメディア戦略が、大きな要因の一つとして挙げられているんです。
なんと!娘の逮捕からわずか3日後、カート・ノックスはシアトルを拠点とする広報会社を雇ったそうです。
この広報戦略は、以下のような点でアメリカ国内の世論形成に影響を与えたと考えられます。
積極的な情報管理
広報チームは、アマンダに同情的な報道を約束したジャーナリストにのみ取材を許可するなど、彼女の家族の物語を伝えるためのメディアを厳選したと見られています。
「被害者」としてのストーリー構築
イタリアのメディアが彼女を「冷酷な悪女」として描く一方、アメリカの広報チームは彼女を「見知らぬ異国の司法制度に翻弄される、純粋なアメリカ人の女の子」という被害者像として描くことに注力し、多くの人々の共感を呼んだと考えられます。
結論として、カート・ノックスの広報戦略は非常に効果的であり、アメリカ国内でアマンダに対する同情的な世論を形成する上で決定的な役割を果たしたと見る向きがあります。
しかし、その戦略が成功した背景には、もともとアメリカ社会に存在していた「自国の人間を助けたい」という国民感情や、メディアの文化的な違いといった要因があったと言われています。
【下世話な視点】ノックス家は金持ちだったのか?
これを見てつくづく感じたのは、「父親は有能で金持ちやったんやろうな」ということ(笑)
下世話すぎて自分が嫌になりますが、やはりここは金が物言ったんだなと遠い目になったのも事実。
第4話でカート・ノックスが、メディアから逃げずにハッキリと発言する姿や、発信への意識の高さがうかがえたので、頭がキレる人なんだろうなという印象だったんです。
でも、調べてみると、父親は高級百貨店チェーン「ノードストローム」の管理職(IT部門のマネージャー?)、母親は教師をしており、いわゆる中流階級だったようです。
自宅を抵当に入れ、所有物を売り、退職資金や老後の資金を使ったり、支援者からの寄付などを資金源に戦っていたとのこと。
2012年4月時点では、父カートが弁護費用が100万ドル(約1億円)に近づいていると明かしていたというからビックリ!
それを考えると、このドラマも含め、本を出したり表舞台で活躍する理由も、なんとなく見えてきたりしますね。ってやっぱり下世話だった(笑)
実際、アマンダの回顧録出版の契約金は380万ドルから400万ドルという巨額を受け取ったそうですが、弁護士費用や家族のイタリアへの移住の住宅ローン返済などに充てられました。
2017年時点でも、莫大な弁護士費用が残っていたとされています。
たった数日の話しじゃなく、終結まで15年間と言われてますから。
人生の中でキラキラした20代を、事件に縛られ生きてきたんですよね。
しかもそれが無実だった…となると、真実や捜査&裁判(法)の闇を世界中に訴えたくなる気持ちも分かります。
そんなやるせない気持ちを、Tシャツ1枚から改めて感じた第4話でした。
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