「魔性の女」と呼ばれたアマンダ・ノックスは無実?16年の裁判が問いかける真実
Disney+で配信中のドラマ『アマンダ ねじれた真実』。
実はこのドラマ、2007年にイタリアで実際に起きた「アマンダ・ノックス事件」(ペルージャ英国人留学生殺害事件)がモデルになっているそうです。
私、恥ずかしながらこの事件のこと、全然知らなかったんです!
調べてみたら、まるで映画のような信じられない事実ばかりで…。

ドラマを観る前に、事件のことをもっと知っておきたい!という方のために、難しい話は抜きにして、事件のポイントをまとめてみました。
登場人物はたった5人!事件のキーパーソンをおさらい
まずは、事件に関わった主な登場人物をご紹介しますね。
この5人さえ覚えておけば、ドラマがもっと楽しめますよ。
人物名 | 役割・立場 | 概要 |
---|---|---|
メレディス・カーチャー | 被害者 | イギリス人留学生。アパートの自室で遺体となって発見されました。 |
アマンダ・ノックス | 主要容疑者、最終的に無罪 | メレディスのルームメイト。事件後すぐに逮捕され、メディアによって「魔性の女」と報じられました。 |
ラファエル・ソレシト | 主要容疑者、最終的に無罪 | アマンダの当時の交際相手。アマンダとともに逮捕・起訴されました。 |
ルディ・ガデ | 唯一の有罪判決を受けた人物 | 唯一、事件現場と被害者の体内からDNAが検出され、殺人罪などで有罪が確定しました。 |
パトリック・ルムンバ | アマンダの虚偽の告発で逮捕された人物 | アマンダが警察の取り調べで犯人だと供述し、一時的に逮捕されました。アリバイが成立して釈放されています。 |
事件の舞台は、イタリアの古い街「ペルージャ」。
すごいですよね?
「有罪→無罪→有罪→無罪」と4度も判決がひっくり返ったんです。
この複雑な裁判で、最も重要な鍵を握っていたのが、「DNA鑑定の証拠」でした。
検察側は、現場に残されたアマンダたちのDNAが、犯行の動かぬ証拠だと主張します。
しかし、弁護側は「それは科学的ではない!」「DNAの量が少なすぎて、証拠としてはあまりにも不確実だ」と徹底的に反論しました。
最終的には、最高裁が「警察の捜査そのものに間違いがあった」と認め、8年にもわたる闘いの末、ついに2人の無罪が確定しました。
この事件で唯一、有罪となったルディ・ガデとは?
アマンダとラファエルの無罪が確定した一方で、この事件で唯一有罪が確定した人物が、ルディ・ガデです。
なぜ彼だけが有罪になったの?
彼は、アマンダたちとは別の裁判手続きである「ファストトラック方式」を選びました。
これは、被告人が罪を認める場合に適用されることが多く、通常の裁判よりも迅速に判決が出るのが特徴です。
彼のDNAは、事件現場と被害者の体内から検出されました。
これらの状況から、彼は性的暴行と殺人などの罪で有罪判決を受け、懲役30年の刑が言い渡されましたが、後に16年に減刑されました。
でも、ガデ自身は、犯行への関与を否定し、自分がトイレに行っている間に事件が起きたと主張しました。
このため、彼が単独犯だったのか、それとも共犯者がいたのか…この点は、未だに「もしかして?」という疑問が残ったままなのです。
彼は、2021年11月24日に刑務所から釈放されました。
無罪後も続く「社会的な処罰」と、彼女の今
アマンダは最終的に殺人罪で無罪となりましたが、メディアによって植え付けられた「悪女」というイメージは簡単には消えませんでした。
法的に無罪になっても、社会の目が完全に変わるわけではなかったのです。
彼女が書いた体験記『Waiting to be Heard』へのレビューも、いまだに「彼女は悪女だ」という厳しい声と「彼女は無実だ」という擁護の声に二分されているそうです。
さらに、警察から強要されたと主張する、バーのオーナーパトリック・ルムンバへの虚偽の告発が問題となり、最終的に名誉毀損で有罪判決を受けています。
これは、長年の法廷闘争を経ても、彼女の「名誉」が完全に回復されたわけではない、という事実を物語っています。
現在、アマンダは詩人で作家のクリストファー・ロビンソンと結婚し、2人の子どもの母親となりました。
しかし、いまだにパパラッチに追われたり、子どもたちの写真に懸賞金までかけられているという話もあるそうです。
彼女は、家族を守るために子どもの顔をSNSで公開しないと表明しているといいます。

無罪になった後も、事件が彼女の家族にまで影を落としている様子がうかがえますよね。
アマンダは、自身の経験を活かし、刑事司法の改革を訴える活動家として、積極的に発信活動を行っています。
そして、今回配信されるドラマ『アマンダ ねじれた真実』では、彼女自身がエグゼクティブ・プロデューサーとして参加しています。
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これは、単なる事件の再現ドラマではなく、司法制度の欠陥や、メディアが個人に与える影響を深く問いかける作品になりそうですね。
批判と擁護:議論を呼ぶ作品の評判
アマンダは自身の経験を語るドキュメンタリー映画『アマンダ・ノックス』(Netflix)に出演しましたが、今回のドラマもまた、制作発表の段階から世間で大きな議論を呼んでいます。
特に、被害者のご家族からは強い反発があるようです。
ご家族の弁護士フランチェスコ・マレスカ氏は、アマンダが事件の「この章を閉じようとしない」こと、そしてテレビ番組で知名度を得てお金を稼ぐのは、被害者のご家族にとって無神経な行動だと非難しています。
YouTubeの予告編コメント欄やネット上の掲示板でも、「被害者の家族はドラマ化を望んでいない」「なぜ被害者ではなく、容疑者だった彼女に焦点を当てるのか」といった批判的な意見が多く見られます。
一方で、アマンダが「自分の言葉で物語を語る」ことの重要性を支持する声も少なくありません。
彼女の体験記を読んだ人からは、「彼女の無実がまだ疑問視されているのはおかしい」といった共感の声も上がっています。
また、刑務所での生活や社会復帰の苦悩を語ることで、彼女の人間的な側面が描かれていると評価する声もあります。
このドラマは、事件の「本当のところ」ってどうだったんだろう?と、私たちに新たな視点をくれる一方で、被害者の方のご家族の気持ちや、メディアのあり方についても、改めて考えさせられるきっかけになりそうです。
まとめ
最終的には無罪となったアマンダ・ノックス。
この事件、ただの殺人事件として片付けるには、あまりにも色々なことを考えさせられますよね。
アマンダ・ノックスが経験した出来事は、もしかしたら私たちにも関係する、現代社会が抱える問題に光を当ててくれたのかもしれません。
- ずさんな捜査と冤罪の危険性
捜査機関の過失、証拠の汚染、強圧的な取り調べが冤罪につながる可能性。 - メディアの役割と「魔女狩り」
センセーショナルな報道が、個人の人生にどれほどの影響を与えるか、SNS時代の「魔女狩り」にも繋がる現代的なテーマ。 - 複雑な司法制度
イタリアの裁判制度が持つ「覆審」という特徴が、なぜこれほどまでに判決が二転三転したのかを物語っています。
今回配信されるドラマは、彼女がエグゼクティブ・プロデューサーとして参加しているからこそ、単なる事件の再現にとどまらず、これらの問題に深く切り込んでくれるのではないでしょうか。
あなたも「魔女狩り」のように追い詰められた女性の、16年にわたる壮絶な闘いを、Disney+(ディズニープラス)で確かめてみませんか?
アマンダ・ノックスを演じている、グレース・ヴァン・パタンの演技も必見です。
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