今回ご紹介するのは、2011年のスペイン映画。『バスルーム 裸の2日間』(原題:Madrid, 1987)
タイトルから想像される内容とは全く違って、もう意表を突かれまくりました!
「え、これって、もしかして…」なんて、頭の中で色々な妄想が膨らんだんですけど、良い意味で裏切られちゃって、もう「観てよかった!」と心から思える一本でした。
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衝撃の密室劇!奇妙な出会いと登場人物たち
まず、この映画の舞台設定からご紹介させてくださいね。

物語は、1987年の灼熱のマドリッド。なんだか、じっとりとした暑さの中、何かが起こりそうな予感、しませんか?
主要キャストの紹介
この物語を彩る主要な登場人物は、この二人です。
- アンヘラ(演:マリア・バルベルデ)
María Valverde in Madrid, 1987 (2011) pic.twitter.com/zLcAZB6NKn
— Frame Found (@framefound) May 28, 2022
ジャーナリストを目指す、希望に満ちた若き女子大生。彼女の純粋さが、物語に深みを与えています。 (ちなみに、マリア・バルベルデの出演作をもっと観たい方には、U-NEXTがおすすめです。『ガルヴェストン』(2018)や『欲望に溺れて』(2017)など、他にも多数配信されていますよ。)※2025年7月26日時点
- ミゲル(演:ホセ・サクリスタン)
かつては著名なジャーナリストとして名を馳せたものの、今はすっかり情熱を失ってしまったベテランの男性。アンヘラが憧れる、いわば「大御所」的な存在です。 (U-NEXTでは、ホセ・サクリスタンの出演作『ピンクのルージュ』(1979年)が配信中です。)※2025年7月26日時点
カフェでの出会いから、まさかのバスルームへ
物語は、情熱を失ったジャーナリスト、ミゲルがカフェでインタビュー相手を待つところから静かに始まります。
そこに現れたのが、まさにジャーナリストの道を志す女子大生、アンヘラ。
ミゲルは彼女の若さと、きらめくような美貌に一瞬で心を奪われてしまうんです。

もう、この時点で「あぁ、これは何かありそうだぞ…」って、ドキドキが止まりませんでしたよ。
そして、彼は半ば強引に、自分が借りているアトリエへとアンヘラを誘い込むんです。
アトリエに着くなり、ミゲルはアンヘラにキスを迫ったり、さらには服を脱ぐよう要求したりと、もうその言動には戸惑いを隠せないアンヘラ。
見ているこっちも「え、どうなっちゃうの!?」ってハラハラしちゃいました。
そして、本当にひょんなことから、二人は裸のまま狭いバスルームに閉じ込められてしまうんです!
想像してみてください、好きでもない相手と、しかも裸で、密室に閉じ込められるなんて…もう最悪ですよね!?
でも、この完全に閉鎖された空間で、親子ほどに年の離れた二人の関係性が、時間の経過とともにじんわりと、そして確実に変化していく様子が、もう見どころ満載なんですよ。
タイトルに偽りなし?だけど深みがある!会話劇の魅力
この作品、邦題やサムネイル、そしてあらすじから受ける印象とは大きく異なり、もうほとんどがバスルームの場面のみで展開される会話劇なんです。
繰り返しになりますが、単なるエロスを前面に押し出すような作品では決してありませんでした。
観る者を惹きつける「閉じ込められちゃった」設定
うっかり素っ裸の二人がバスルームに閉じ込められるという、この斬新すぎる設定!
これが観る側の想像力を否応なく掻き立てるんですよね。
「この閉鎖空間で一体何が繰り広げられるんだろう?」「どんな言葉が、二人の間に交わされるんだろう?」って、もう興味津々で画面に釘付けになっちゃいました。
健康的な美しさに息をのむ!マリア・バルベルデ
女子大生アンヘラ役のマリア・バルベルデは、本当に衝撃的な美しさでした。
彼女の、幼さと大人の色気が絶妙に同居する表情は、同性である私でさえも思わず息をのむほど。
作り込まれておらず、嫌味もなくて下品でもない。
なんていうか「健康的」な美しさがすごく印象的で、彼女の一挙手一投足から目が離せませんでしたね。

本当に、ため息が出ちゃうくらい綺麗でした。
言葉の洪水!ミゲルの独特すぎる口説き文句
そして、ベテランジャーナリストのミゲルが、若きアンヘラに肉体関係を求め、「言葉の力」で口説き落とそうとする前半は、特に印象的なセリフが多いんです。
経験と知識が豊富で、想像力も表現力も豊かなミゲルが、まるで息をするようにしゃべり続ける膨大なセリフの量に、もう私は引き込まれっぱなしでした。

彼の言葉一つ一つに、彼の人生が凝縮されているような、そんな感覚に陥りましたね。
ただ、彼の言葉は時に説教じみていて、頑固な老人の話が延々と続くので、観る人によっては退屈に感じるかもしれません。
口数の少ないアンヘラとは対照的に、ミゲルはバスルームに閉じ込められた状況でもひたすら話し続けるんですから。
私も、思わず「まだ話すの!?」って心の中でツッコんでしまいましたよ。
ミゲルの独特すぎる語り口は、ぜひ本編で体験してみてください!
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予想を裏切る!「愉快じゃない」けど奥深い会話劇
正直なところ、『バスルーム 裸の2日間』っていう邦題を見た時、2015年の『愛の部屋、裸の2日間』を思い出してしまって、「あー、またこの手の“釣りタイトル”かなぁ…」って、完全に斜めに構えて視聴したんですよ。

でもね、良い意味で期待を裏切られました!単なるエロティックな作品じゃなく、本当に深みのある会話劇でした。
アンヘラの純粋な誤算と、ミゲルの本当の目的
そもそもアンヘラは、尊敬するジャーナリストであるミゲルに文章の書き方を教わりたい一心で彼に会いに来ていました。
もう、パパ活のような下心は一切ありません。
親子(祖父と孫かも…)ほど年の離れたミゲルは、別にイケオジというわけでもないし、そんな展開はアンヘラの想像をはるかに超えていたでしょうね。
ところが、ミゲルは最初からアンヘラの文章ではなく、彼女の肉体を目的としていたんです。
カフェで会って数分でセクハラ発言やボディタッチがあり、人目を避けるために友人から借りたアトリエへアンヘラを誘い出します。

このあたり、もう「うわぁ…」ってなっちゃいましたよね。
アンヘラは、尊敬する大先輩が実はセクハラじいさんだと知り、文章指導を「タダでは無理だ」と感じたのかもしれません。
彼女のショックを思うと、本当に胸が痛くなりました。
「ゴリラが目覚めたよ」!?ミゲルの独特すぎる比喩表現
薄汚れたアトリエに着くと、ミゲルはアンヘラに少し酒を飲ませ、早速キスを迫ります。
しかし、それだけでは満足せず、「服を脱いでくれ」と要求。
アンヘラは拒否しますが、ミゲルはタバコを吸いながら「服装で気づくべきだった。ジーンズは脱がないことを前提にした服だ」と、もう説教じみたことを言い放つんです。
このミゲルの言葉がアンヘラの心に響いたのか、あるいはしょんぼりした大先輩に気を遣ったのか、その真意は定かではありませんが、アンヘラは要求通りに服を脱いでシャツ一枚を羽織って現れます。
それを見たミゲルが、「内心 拍手喝采だ。ゴリラが目覚めたよ。君のおかげだ。」と真顔で言い放つんですよ!
もうね、この「ゴリラ」という比喩!
ミゲルの老いと性欲との向き合い方を象徴しているようで、彼のユニークな表現力の一端をまざまざと見せつけられた気がしました。
なんていうか、彼の頭の中どうなってるの!?って、観ながら思わず吹き出しそうになっちゃいましたよ。
運命の「青い絵の具」と、まさかのバスルーム密室劇
ミゲルは次に、ベッド横にあった青い絵の具を指につけ、アンヘラの胸や背中にスーッとつけ始めます。
アンヘラは「正気じゃないわ」と感じ、絵の具を洗い流すためバスルームへ。
これが運の尽きでした。
アンヘラに釣られるように全裸でバスルームに入ってきたミゲルが、鍵が壊れていることを知らずにドアを閉めてしまい、二人は閉じ込められてしまうんです。
もう、私も観ながら「ええーっ!?」って声が出そうになりましたよ。

水とトイレがあったのは不幸中の幸いでしたけど、まさに絶体絶命ですよね。
欲望と葛藤の渦!ようこそ「ミゲルの世界」へ
裸で好きでもない相手と閉じ込められるなんて、もう最悪の状況ですよね。
アンヘラは家族にミゲルと会うことを話していませんし、ミゲルもスキャンダルになれば公私ともに破滅しかねません。
ところが、意外にも二人は激しく言い争うことはありませんでした。
少々の混乱と苛立ちは見せるものの、比較的冷静に「シェイクスピアならどうする?」なんて文学的な話に発展していくのです。
この会話の中で、アンヘラの軍人の父や姉がミゲルの知り合いだったことも判明して、もう「世間って本当に狭いのね!」って思っちゃいました。
ミゲルはアンヘラと関係を持ちたいと願う一方で、軍人であるアンヘラの父に殺されるかもしれない、スキャンダルでつぶれるかもしれないという雑念と葛藤に苛まれます。
彼の頭の中は、もうぐちゃぐちゃだったんでしょうね。
- 「若者は空を飛べると信じ、実際に飛べる。君とすることで私も翼に乗りたいんだ。若さを少し味わいたい。」
- 「もしすれば緊張感も好奇心も消えうせる。しなければしないで落ち着かない。まるで泉のそばにいるのに水に指を浸せずにいるようだ。」
- 「難しく考えるな。体なんてつまらないものだ。犬は臭いをかいですぐ始める。なぜ私たちはためらう?」
もうね、独特な表現のオンパレードで、字幕を必死で追いましたよ。
特に終盤、アンヘラの同級生の自死の話を聞いたミゲルの返しや行動は、ベテランジャーナリストとしての経験と物書きとしての技量が色濃く出ていましたね。
バスルームにあった額縁をスクリーンに見立て、即興で物語を語り出すミゲル。
フレーム内に映像はなくとも、二人の想像力で補完された画が、そこには確かに見えていたはずです。
癖は強いながらもミゲルワールドを堪能したい方は、マリア・バルベルデの美しさで中和しつつ鑑賞してみてくださいね。
過去の経験を皮肉たっぷりに説教くさく話す人物って敬遠されがちですけど、豊富な経験を積んだミゲルの人生や性欲との向き合い方(捉え方や表現)は非常に興味深く、彼の言葉には「奥」があるように感じられました。
監督の視点と作品に込められたテーマ、そして裏話
この作品を語る上で、監督であるデヴィッド・トルエバの創作姿勢や、彼が作品に込めたメッセージを知ると、さらに味わい深くなるんですよ。
監督の創作姿勢と作品テーマ
デヴィッド・トルエバ監督は、映画での経験が物語を語る視点を与え、観る人々の注意を引き、読書の冒険を楽しんでもらいたいと考えているそうです。
彼は、人生は常に野心的であり、生きる冒険に全エネルギーを注ぐ必要がある、と語っています。
この映画も、まさにその「人生の冒険」の一コマを描いているのかもしれませんね。
トルエバ監督の作品では、「二重生活」が重要なテーマとして扱われることがよくあるそうです。
彼は、人々がいかに他者の内面の問題や複雑さを知らないか、という点に関心を抱いているんですよ。
ミゲルが妻に、アンヘラが両親に秘密を抱えているように、この映画のキャラクターたちも隠された側面を持っていて、まさに「誰もが嘘をつき、二重生活を送っている」という監督のテーマが色濃く表れていると感じました。
時代背景とマドリッドの変貌
トルエバ監督は、故郷マドリッドを深く愛していて、その変貌を観察するのを楽しんでいるそうなんです。
彼は、スペインが独裁政権下から世界で最も自由で多文化な場所の一つへと変化したことを、自身の人生の物語として捉えています。
映画の舞台が1987年というのも、フランコ独裁政権崩壊(1975年)から日が浅く、スペインが民主化とEU加盟(1986年)を経て、社会が大きく変化していた時期。
ミゲルが経験してきた「自由に思ったことを書ける時代となった」というセリフは、まさにこの社会の大きな転換期を反映しているわけですね。
歴史的背景を知ると、映画のセリフもより深く響きます。
世代間の対話とギャップ
経験豊富な年老いたジャーナリストと、理想を抱く若いジャーナリズム学生という対比は、世代間の思想、価値観、人生経験のギャップを浮き彫りにします。
ミゲルの辛辣で皮肉な語り口と、アンヘラの戸惑いや変化していく表情が、その対話の中心となります。
ミゲルが「若者は空を飛べると信じ、実際に飛べる。君とすることで私も翼に乗りたいんだ。若さを少し味わいたい」と語る場面は、自身の老いやコンプレックス、性欲との苦悩を赤裸々に吐露しているように感じられ、胸に迫るものがありました。
「裸の対話」というメタファー
浴室に裸で閉じ込められるという設定は、文字通り「服を脱ぎ捨てた裸の対話」を象徴しているんですよね。
物理的な境界がなくなることで、心理的な障壁も取り払われ、通常では口にしないような個人的な話題や本音が飛び交う空間が生まれます。
アンヘラがバスタオルで身体を隠す行動は、彼女の心理的な障壁の現れと解釈される一方で、最終的に性行為に至ることで、彼女の殻が破られ、人間的にも物書きとしても成長したのかもしれないと感じました。
その他の裏話・小ネタ
- サッカーに隠されたメッセージ
監督はかつてサッカーにそれほど熱狂的ではなかったそうですが、プロサッカー選手やコーチとの交流を通じて、サッカー界の裏側(金、嘘、悪癖、厳しさ)を描くようになったそうです。彼は、プロスポーツがその起源を忘れ、巨大ビジネスになっていると指摘していて、政治が人々に理解されにくい一方で、スポーツはドラマに満ちた現実世界の素晴らしいメタファーとなると述べています。 - 惜しまれる最後の歩行シーン
個人的に残念だったのが、アトリエを出た後のアンヘラの歩く映像で、背景の合成が安っぽく見えたことです。もう少し自然な映像だったら、余韻もさらに深まったかもしれないなぁと思うばかり。
賛否両論の嵐!国内外の視聴者の声
この映画、実は国内外の批評家や視聴者の間で、様々な意見が飛び交っているんですよ。
それだけ、観る人に何かを考えさせる力がある作品、ということなのかもしれませんね。
厳しい批判も…
- 「映画的ではない」との声
批評家からは「映画というより劇として機能するかもしれない」「実際、これほど映画的でない映画は考えにくい」と評されているんですね。確かに、ほぼ密室での会話劇なので、舞台劇のような雰囲気はありました。
- ミゲルの饒舌さに疲弊?
「レトリックを振りかざし、あの手この手でセックスを持ちかける」「この好色な老新聞コラムニストは決して黙らない」「じじいが一生しゃべってる」といった指摘があり、ミゲルの会話量が多すぎると感じる視聴者もいたようです。私も、時々「もういいから!」って思っちゃいました(笑)。
- 退屈さを感じた人も…
「甘く、時に退屈で、確かに長すぎる映画」という評価や、会話が延々と続くため「睡魔に襲われた」という意見もあります。好みが分かれる部分かもしれませんね。
- 「気持ち悪い」「嫌悪感」といった感情も
「気持ち悪い送りオオカミおじさん劇場」という感想や、ミゲルの行動が「セクハラじいさん」「情けない」「見ていて恥ずかしくなる」と感じ、エロ目的で観ると失望するといった声も聞かれました。確かに、ミゲルの言動は倫理的に問題がある、と感じる人もいるでしょう。
- 邦題への不満
『バスルーム 裸の2日間』という邦題が「単なるエロティック系」と誤解を招きやすいという意見があります。これには私も全く同感です!もう少し内容に沿ったタイトルだったら、観る人も増えたかもしれませんね。
- 性的表現
「エロはエロだけど粘土が高い」「べっちょりねっちょり系」といった、性的描写の「質」に対するネガティブな感想も見られます。このあたりの表現は、確かに人を選ぶかもしれません。
絶賛の声も!
- 世代間対立の巧みな描写
「世代間の衝突に関する引き込まれる研究」として評価されています。まさに、年齢も価値観も異なる二人の会話から、現代社会にも通じる普遍的なテーマが見えてきました。
- 普遍的なテーマとアートハウスの魅力
「タイトルが示唆するよりも普遍的で、強力なアートハウスの魅力を持つ」との見方があります。単なるエロスに留まらない、芸術性の高さが評価されているんですね。
- 会話劇としての奥深さ
単なる「エロ映画」ではなく、「随分深みのある会話劇」「裸であるというのは文字通り衣を脱ぎ捨てた裸の対話」と評され、会話の内容が非常に興味深く、飽きさせないと評価されています。私も、彼らの言葉のやり取りに引き込まれました。
- マリア・バルベルデの圧倒的な魅力
アンヘラ役のマリア・バルベルデの美しさも強く評価され、この作品の魅力の一つとされています。本当に、彼女の「ピュアで健康的な美しさ」が、この映画を特別なものにしていると感じました。
- ミゲルのキャラクターへの興味
ミゲルの文筆家としての経験と技量、人生や性欲との向き合い方が興味深いと評価する意見もあります。セクハラには変わりないものの、彼の「やりたい」気持ちの強さに尊敬の念すら湧きます。
論争の的にも…
- 性的描写のリアリティと境界線
この映画は、その性的側面やヌードシーンを強調している点、特にメインキャラクター間の性行為のリアリズムを巡って多くの論争を引き起こしました。一部では、ポルノグラフィとアートの境界線を曖昧にしていると批判されたようです。確かに、生々しいと感じる場面もありました。
- 衝撃的な年齢差
主演俳優の年齢差(撮影時ミゲル役が74歳、アンヘラ役が24歳)についても賛否両論がありました。確かにこの年齢を知ると、色々と思うことが出てくるかもしれませんね。この点も、観る人に様々な感情を抱かせた要因の一つでしょう。

これらの反応を見ると、映画が特にヌードと会話劇の形式、そして世代間の関係や個人の内面を描くことに焦点を当てていることから、観客や批評家の間で多様な受け止め方をされたことがよくわかりますね。
結論:忘れられない「2日間」が問いかけるもの
『バスルーム 裸の2日間』は、単純なエロティックドラマにとどまらず、世代、性別、社会の変化、そして人間という存在が抱える欲望や葛藤を、緻密な会話と象徴的なヌード描写を通じて深く探求する作品でした。
そのユニークな設定と、ミゲルの膨大なセリフ、そしてマリア・バルベルデ演じるアンヘラの繊細な演技は、観る者に強い印象を残し、多角的な解釈を促してくれます。
「裸の対話」がもたらしたもの
ミゲルのセリフ量としては断然多いのですが、繊細な表情の変化が見られたのはアンヘラでした。
はっきりと「言葉」には出してないものの、途中からアンヘラの「気」(態度)が変わり、1時間を過ぎたあたりでついに関係を持ってしまいましたね。
膨大な言葉を浴びせた割には、この場面はあっさりと描かれています。
なんとなく、互いに背徳感でいっぱいだったようにも見えました。
この「裸の対話」は、二人の間に単なる肉体的な関係以上の何かを生み出したのではないでしょうか。
エンディングの解釈とアンヘラの未来
友人(アトリエの持ち主)が異変に気づき、無事に脱出できたアンヘラとミゲル。
ドアが開いた途端、言葉も交わさずそそくさと服を着て、逃げるように帰って行ったアンヘラ。
慌てていたのか、眼鏡とファイルを忘れていきました。
「あとで返してやれ」と言う友人に、ミゲルは「必要なら来るさ」と返します。
アンヘラが忘れていったファイルをミゲルが開いた場面。
中には数々の切り抜いた新聞記事が貼られており、ミゲルのコラム(タイトルは「明日」)もありました。
アンヘラにとっては非常に大切なファイルだったはずですが、私は彼女がこれを取りには来ないだろうと感じました。
ミゲルに会いたくない、接触したくないというよりは、もうそのファイルが必要なくなったのではないか、と。
今回の経験に傷ついた部分もあったと思いますが、アンヘラは何かしらの「得るもの」があったのではないでしょうか。
一皮むけ、人としても物書きとしても成長し、前を向いて歩いていくのだろうと想像しました。
彼女の未来に、この「2日間」がどう影響していくのか、私なりに深く考えさせられます。
この映画が問いかける普遍的な問い
批評家や視聴者の間で賛否両論を巻き起こしたものの、その文学性と哲学的な問いかけは、時間を超えて議論され続ける価値のある作品と言えるでしょう。
私自身も、この映画を観て、人とのコミュニケーション、見かけと内面、そして時間の流れとともに変化する価値観について、深く考えさせられましたね。
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