【ネタバレ感想・結末】映画「チェリーについて」家庭環境に悩む18歳、辿り着いたのはポルノ業界だった

今回ご紹介するのは2012年のアメリカ映画「チェリーについて」（原題：About Cherry）。

 

 

 

 

 

あらすじ

家庭環境に悩みを抱える18歳のアンジェリーナは、恋人から紹介されたヌードモデルの仕事で得た金を手に、家を出てサンフランシスコへやって来る。そこで、元ポルノ女優の監督マーガレットと出会った彼女は、ポルノ業界へと足を踏み入れてゆくのだった。（U-NEXTより引用）

 

予告動画

 

登場人物・キャスト

アンジェリーナ

Ashley Hinshaw in About Cherry (2012) pic.twitter.com/Z4wdZZJ3qD

— Frame Found (@framefound) December 26, 2020

✅演：アシュレイ・ヒンショウ

 

 

フランシス

✅演：ジェームズ・フランコ

 

 

マーガレット

Heather Graham in About Cherry (2012) pic.twitter.com/4A2ZNZN1AL

— Frame Found (@framefound) March 30, 2020

✅演：ヘザー・グラハム

 

 

アンドリュー

Dev Patel in About Cherry (2012) pic.twitter.com/dmmJi8mAZp

— Frame Found (@framefound) December 7, 2020

✅演：デヴ・パテル

 

 

フィリス

Lili Taylor and Ashley Hinshaw in About Cherry (2012) pic.twitter.com/sNU1NDXena

— Frame Found (@framefound) February 17, 2022

✅演・リリ・テイラー

 

 

ボビー

✅演：ジョニー・ウェストン

 

 

ジリアン

✅演：ダイアン・ファール

 

 

感想

主人公の成長物語り

意図的なのか容赦なく削ぎ落してる部分が多いから、「で？どうなったん？」が次々浮かび上がる作品でした。

ウッカリでも雑でもなくきっと意図的でしょう（笑）

観てるのは苦痛でもなくって意外と見入ってしまいましたよ。

もちろん結構な頻度で露出度高め女子やらマッパ女子が出て来て、同じ女性ながら釘付けでした。

でも全然ドロドロエロエロではなくて、サッパリ薄口系。

どうしても「脱いでるよー！」が宣伝文句になりがちですが、本質的にはそこではなく「人間ドラマ」であり「ある少女の青春（成長）物語り」ってなところ。

 

ひとりひとり丁寧に結末が描かれていないのが残念ですが、この人はこうだったんだろうなぁ～と考えたくなる要素満載でした。

 

純粋無垢な主人公

主人公のアンジェリーナ（アシュレイ・ヒンショウ）は、家庭環境が悪そうで冒頭からドンヨリ。

 

 

このアシュレイ・ヒンショウがとってもキレイ。

スッピンでお疲れな顔でもバッチリメイクでも、可愛く幼くも見えるし強気な女性にも見えるし化け放題でしたね。

そして脱ぎっぷりも良かったです。

だけどね、脱げば脱ぐ程魅力が薄らぐのは何故なんでしょうかね。

最初の頃の方が美しかったんですよね。

あるラインを越えてしまうと、濁り出して輝かしくないんです。

 

頭から離れない家のこと。

一般的家庭よりも苦労してるのは明らかなんですが、困ったことに最初から最後まで彼女の苦悩が1ミリも伝わって来ないのです。

 

 

ヌードモデルのキッカケは彼氏の紹介

そんなアンジェリーナに稼げる話しを持ち出したのは、彼氏のボビー。

とっても熱々な仲だし彼氏らしからぬ提案ではないですか。

 

どうやらボビーにも紹介料が入るようで、そこまで深く考えてなかったのかもしれませんね。

 

 

「君は自分で気づいていないだけで美しいよ。きれいな肌、細い腰……」と自信を爆上げしてくれるような事を言ってくれるボビー。

きっとお世辞でもなく本当に思ってたんじゃなかろうか。

 

ちまちま働かなくてもお金が手に入るなら……と、紹介されたカメラマンに会いに行ったアンジェリーナ。

それが全ての始まり。

 

もう撮影には行くな

最初の撮影から裸アリだけど、覚悟してたから潔く脱いでたアンジェリーナ。

乗せられて調子出て来た時に紹介者である彼氏が来たんですが、自分が紹介しておいて何か居心地悪そうにしてました。

彼氏が来た途端にノリノリで撮影してたアンジェリーナもテンションダウン。

そして帰り際に「もう撮影には行くな」と言い出す彼。

たいして耳も傾けずにサヨナラして以降、なんとボビー登場無し！

でも何故行くなと言ったのかは、後々判明しちゃいます。

 

親友アンドリューとの家出と決別

アンジェリーナは手に入れたお金で、親友アンドリューと家出することに。

このアンドリューは、どっからどう見てもアンジェリーナの事が好きっぽい。

だけどアンジェリーナ本人はまったく気づいてないんですよ。

 

 

モーテルだろうがルームシェアが始まろうが、寝るときはベッドを共有。

しかもアンジェリーナは恥じらいもなく下着姿で密着してくるという、まさに苦行の日々。

好きな子が毎晩隣で寝てるとか、どうなのよ（笑）

アンジェリーナから絶大な信頼は得てるけど、どこか対等ではないというか。

圧倒的にアンドリューの方が、アンジェリーナを思い、中心になってるんですよね。

それなのに手を出さずに堪え続けていた彼は凄い。

 

アンジェリーナが服を脱ぎ捨て稼いでる間に、アンドリューは書店でコツコツと働いて（場面はないけど）毎晩彼女の帰りを待って。

一緒に映画に行こうと約束したのに忘れたと言ってパーティーに行ってしまったりと、段々自分から離れていくのが分かってながらも黙って見守ったアンドリュー。

 

 

勝手な時は泣きついて慰めてもらって、アンジェリーナ勝手だよなぁ。

正直可愛げが無いから、アンジェリーナには感情移入はできませんでしたね。

 

でもついにこの2人、衝突する時が来ました。

なんと！

アンドリューがアンジェリーナの動画を観ながら、1人でズボンに手を突っ込んでいるところを本人に見られるんです。

 

 

そりゃ、アンドリューだって男の子だもん（笑）

 

これに怒ったアンジェリーナは、アンドリューと喧嘩別れ。

このままアンドリューの「ア」の字もなく進んでゆくのです。

 

素敵な人だと思ったけど

家出した後、ストリップクラブでウェイトレスをしていた時、弁護士のフランシス（ジェームズ・フランコ）と恋人関係になったアンジェリーナ。

大人の世界に生きるフランシスとの時間は刺激的で、自分がストリップクラブで働いている事も隠さず人に紹介してくれたり、自分を受け入れてくれてると実感できる相手でした。

が！

このフランシスは10年前に芸術家の道を諦めた事を、ずっと引きずり続け病んでるヤク中だったのです。

出会う度にハイになってる彼に、さすがのアンジェリーナも目が覚めたご様子。

 

そしてその彼の運転する車で事故に遭って、おフランコ……いやフランシスは大怪我設定でサヨウナラ。

 

 

そう言えば、ジェームズ・フランコの出演作（どちらかと言えばチョイ役のもの）ちょこちょこ観てますが、私のチョイスが悪いのか結構な率でクズ役……なんで（笑）？

 

 

女性監督の影響

アンジェリーナの初仕事で監督を務めたのは、マーガレット（ヘザー・グラハム）。

彼女は初々しいアンジェリーナをカメラ越しに見て惚れ込みますが、アンジェリーナにとっても人生の選択肢が広がる出会いとなります。

マーガレットには、8年同棲している年上の女性がいるけど、あまりうまくいっていない様子。

相手の女性は弁護士で見るからにキャリアウーマン風を吹かしてて、マーガレットの仕事を理解できずにいました。

 

 

アンジェリーナに好意を抱いている事もすぐにバレてしまって破局。

相手が荷物をまとめて黙って出て行く形で終わったのですが、あれからどうなったのかしら（笑）

 

 

 

アンジェリーナの選択

で、気になる（ならない？）結末は、唐突な着地。

なんと、アンジェリーナもマーガレットと同じく監督になってしまうのです。

これにはやっぱりスナック菓子みたく軽い女だーーっ！

とアンジェリーナに対して思った次第。

 

 

でもよくよく考えると、周りに何て思われようが知ったこっちゃない。

自分の生き方を決めるのも自分自身。

好きな事だけで生きていけるわけじゃないけど、妥協と諦めでため息の毎日は送りたくないですもん。

 

 

最後に

ドロドロ感や苦悩は伝わって来ませんが、逆にサラッとしていて気楽に観ることができました。

アシュレイ・ヒンショウが大胆に脱いではいますが、まーったくヤラシクないので女性でも観やすい作品ですよ。

大人向けな描写はガンガンあるけど、ベースは人間ドラマ。

無鉄砲な主人公アンジェリーナの成長（生き様）を、ただただ見守る感じでどうぞ！

 

 

 

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